自分でできる法人決算(簡易課税)シリーズ!2回目です。私はフリーランスですが、個人事業とは別に、家族で経営する会社の運営と管理をしています。
今年はコロナで、決算のために税理士に支払う予算がなく、仕方なく自分でやることにしました。その経緯を前回から記録しています。小さな会社なので、どこまで参考になるのかわかりませんが、自分のためにも記録をしておきます。
さて前回は、消費税の申告書の作成について書きました。

今回は、次のステップ、勘定科目内訳明細の作成です。
全体の手順の復習
- 会計ソフトに、全部の数字を入力し終わったら、いったん「総勘定元帳」を出力。
- 各勘定科目ごとに、数字のミスがないか、二重登録がないかなどを確認。
- 銀行は残高がちゃんと合致しているのかを確認。
- (これは私だけですが)外注費と仕入高を混在させて入力する癖があるので、それが正しく入力されているか確認
- いったん、決算書を出力して、内容をもう一度確認
- e-taxソフトを立ち上げて、必要なプログラムをダウンロード&更新する
- 消費税の申告書から作る
- 勘定科目内訳明細書を作成
- 法人概況説明書を作成
- 法人確定申告書を作成
- 電子申告または郵送申告
今回は、この手順の8番目について説明します!
勘定科目内訳明細の作成
どの勘定科目の内訳書を必要とするか?
勘定科目の内訳は、それぞれの会社によって必要な項目が変わってくるかと思います。しかし、多くの会社が、これは絶対に必要!という書類がありますので、それについて書きますね。弊社は売り上げも少ないし(コロナの影響で)、業務内容(お金の流れ)もシンプルなので、基本的な内訳書だけを使っているのではないかなと思います。
- 預貯金等の内訳書
- 買掛金(未払金・未払い費用)の内訳書
- 仮受金(前受金・預り金)の内訳書
- 役員給与等の内訳書
- 地代家賃の内訳書
- 雑益・雑損失等の内訳書
最後の『雑益・雑損失等の内訳書』は、コロナで持続化給付金を受けたので、どうしても必要になります。コロナで持続化給付金を申請し、受給された場合は、金額問わず勘定科目は『雑収入』になりますので、この内訳書は必要となります。
内訳書を必要とする勘定科目がピックアップできたら、e-taxソフトで、それに該当する内訳書を『帳票追加』して、作成します。
それでは、それぞれの内訳書を作成してゆきましょう!!
ちなみに、ひな形は、国税局のホームページからダウンロードできますよ。
[wp-svg-icons icon=”download-2″ wrap=”i”]https://www.nta.go.jp/law/tsutatsu/kobetsu/hojin/010705/pdf2/h020-2.pdf
預貯金等の内訳書
一番初めに、預貯金をやっつけてしまいましょう。これは簡単!
通帳を見て、金融機関名、視点、講座種類、口座番号を入力。そして期末最後の残高数字を入れればいいだけです!
5分もあればすっきり完了!です。
いくつか銀行口座がある場合は、残高の合計を入れましょう。
また、決算書の貸借対照表の『現金及び預金』の数字から、現金残高を引いた計算結果と合致しているかを確かめてください。
買掛金(未払金・未払い費用)の内訳書
こちらもそんなに難しいことではありません。
会計ソフトでは、レポートを出力できるようになっていますが、『買掛金』というレポートが必ずあります。勘定科目が『買掛金』だけの一覧をぱっと簡単に見ることができるのです。そのレポートを表示させて、現在買掛金として残っている合計残高を、内訳書の一番下に入力します。
内訳書の一覧には、相手勘定科目を入力。支払う予定の相手先の名称と住所も記載します。
期末残高を入れ、一覧に記載したすべての買掛金の合計が、最初に入力した合計の買掛金と合致していればOKです。
すべての内訳書に共通していますが、決算書に記載されている数字と内訳書に記載されている数字がずれていることはありえないので、合計の金額がちゃんと合っているのかは、絶対に確認してください。
仮受金(前受金・預り金)の内訳書
これも簡単です。
事前に出力してある決算書の『貸借対照表』から、前受金と預り金の数字を入力するだけ。合計金額も出す必要はありません。
預り金は、会社を経営していれば、必ずあるはずです。なぜなら社会保険料の支払いをしているからです。まだお知らせの来ていない社会保険料分が期末には必ず存在していますから、この内訳書は必ず記載することになるはずです。
役員給与等の内訳書
弊社は家族経営で2人しかおりませんので、これもシンプルに書けますが、同じ家族経営であっても、人数が多い会社は、少し面倒かもしれません。
ただこれも、支払ったものを支払ったとおりに記載すればいいだけなので、ものすごく難しく考える必要はありません。特に、小企業の場合は、月給を決めてそれを単純に12か月すればいいようになっていて、賞与も支払っていないと思われます。だから弊社の場合は、月給×12か月の数字を給与計に入力して、合計を出しているだけです。
弊社の場合は、長年2人ですから、それ以外のことを知らないので、もっと複雑な勤務体系などで経営されている会社の方には、参考にならないかもしれません。これはほかのプロフェッショナルたちが書いているブログ等にお任せしたいと思います。
地代家賃等の内訳書
これは難しくありませんね。支払った会社の家賃の合計金額を記載するだけです。
どこの家賃なのか。本社とか借りている倉庫なのか。大家さんは誰なのか。どこなのか。1年分なのか、期の途中から入居したのか。その明細を書きます。
不動産屋さんに支払った手数料、保証会社の手数料なども、地代家賃の勘定科目に入れるそうなので、全部合算して、どのくらい支払ったのか、わかるようにします。
複数の物件がある場合には、会計ソフトで『地代家賃』を入力する際に、補助科目を作って、物件名で分けておくと、内訳書を書くときに計算しなおさなくて済みますよ。
雑益・雑損失等の内訳書
いつもは雑収入は多くない(または”ない”)ので、内訳書は作りませんが、今回はコロナで持続化給付金を受けているので、作成する必要がありました。
これも、会計ソフトで『雑収入』の項目を出して、金額と項目をそのまま内訳書に記載すればいいのです。
持続化給付金 200万円
と記載しただけです。難しくないので1分で終わりました。
最後に表紙を作る!
さて、内訳書は全部作り終わりました。(ほかの内訳書は作ったことがないのでわかりません。ごめんなさい)
最後に、『勘定科目内訳明細書』というタイトルの表紙を作れば完璧!ワードなどでサクッと作ってしまえば、問題ありませんし、手書きでもいいです。
会計ソフトは、弥生クラウドがおすすめ!
勘定科目内訳書を作るためには、会計ソフトは必須!一番活躍してくれる場面でしょうね。
ソフトの使い方をしっかり覚えれば、こうした内訳書を作る細かい作業も、サクサクと簡単に進んでしまいます。会計ソフトが提示する数字をそのまま書けばいいわけですから、法人確定申告の書類を作るのも、全く難しくありません。
私は長年、弥生会計です。
会社を起業した時から、ずっと弥生会計。
最近は、海外出張も多いので、弥生会計クラウドにして、いつでもどこでも経理作業ができるようにしています。

特に、10人以内の小さな企業であれば、弥生会計クラウドで、経営者自身が簡単に日常の経理業務をこなしてしまうのが、業務効率がいいというもの。おススメです!
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